活動報告

日本臨床歯科医学会広島支部(広島SJCD) 活動報告

平成30年2月4日 日本臨床歯科医学会広島支部第4回学術大会 報告

2018年2月4日、朝から雪の舞う寒さの中、広島県歯科医師会館にて平成29年度第4回日本臨床歯科医学会広島支部学術大会(広島SJCD第4回例会)が開催されました。

今回は、千葉豊和先生(千葉歯科クリニック)を北海道から、ならびに藤尾明先生(AXIA DENTAL TECHNOLOGY)を兵庫県から講師にお迎えし、ご講演をいただきました。
また会員からは、斎藤誠先生(島根・鳥取支局、さいとう歯科医院)から「Abutment Screwが破折したPIB症例」と題して、藤坂倫成先生(広島支局、LEVELS DENTAL TEAM)から「前歯部中切歯シングルケースにおいての審美修復を達成するための技工的要件」と題して、興味深い症例発表がありました。

午前の部では、藤尾明先生から「歯科技工から考えた咬合の重要性」—アンテリアガイダンスとバーティカルストップを考察-というテーマでのご講演がありました。
藤尾先生は、本多正明先生に師事されていることもありますが、まるで本多先生からご講演をいただいているかのような圧倒的な臨場感がありました。
Longevityを確保するためには力と炎症のコントロールが必要ですが、今回は力のコントロールにフォーカスされ、治療咬合を与える際に、補綴物による為害作用を与えてはならないと強調されました。 天然歯は生体に順応した形態である一方で、補綴物は天然歯よりもさらに生体に順応させる形態が必要であるという視点から、咬頭嵌合位を安定させるために大臼歯あるいは犬歯補綴物に与える形態の要点を述べられました。
特に、臼歯離開咬合を得ることの重要性を強調されましたが、その理由を咀嚼筋活動との関連や下顎頭の位置関係などのエビデンスを示してご説明されるとともに、臼歯部の咬頭干渉を回避すべく、犬歯口蓋側斜面に与える滑走の形態や、大臼歯咬合面形態における三角隆線の太さや走行方向における天然歯との違い、ファンクショナルルーム付与の考え方などもご説明されました。長年にわたり研究をされてきた成果のご紹介は、両先生の歯科診療に対する情熱の深さを強く感じさせるものでした。

午後の部では、千葉豊和先生から、「Application of intra oral scanner」と題してのご講演をいただきました。まず、10年後には「そういえばアルジネートで印象をしていたなぁ」と回顧するような時代になり得る可能性を示すイントロダクションに始まり、時代の急速な変化が迫っていることを感じさせられました。
その後、スキャニングの演算処理理論といった基礎的知識や、スキャニングに影響を及ぼす因子として、支台歯に付着する血液や唾液の影響、診療室内の照明条件、術者の熟練度合いなどの臨床面も具体的に示されました。
さらに臨床的に、デジタルインプラントインプレッションとして、主にインプラントケースの実際を豊富な写真とともにわかりやすくプレゼンをしていただきました。
しかしながら、千葉先生自らが、口腔内スキャナーに関しては現時点では「ネガティブキャンペーン中」と表現されるように、今後に発展していくことに疑いようはないものの、デジタルインプレッションにはまだ精度面や運用面で解決すべき限界が存在するようでした。今後の見通しとして、社会面からの要請により、デジタル化しないといけない局面もあると思われるため、デジタル化の流れを注視し、デジタル化に対しての基礎的な知識や理論の理解を深める姿勢を保つ必要があることを結論付けられておりました。

大変にお忙しい折、歯科技工の普遍性を説いてくださいました藤尾先生、最先端のデジタルデンティストリーをご紹介くださいました千葉先生に改めて感謝を申し上げたいと思います。

 

<今回の展示参加業者様(50音順)>

 

※過去の活動報告についてはこちらをご覧ください。

※今後の活動情報についてはこちらをご覧ください。